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除霊は霊を追い出す、浄霊は成仏させる

除霊と浄霊ははっきりと違うものです。

まず除霊は文字通り、霊を取り除くもの。「憑依者/物から引きはがす」という行為で、かなり力任せ。霊能力や呪文、儀式の力を使って問答無用で追い出す行為です。

その一方、浄霊は霊を浄化させるものです。「霊の苦しみを取り去り成仏させる」という発想です。霊との対話、説得を通して「もう怒ったり悲しんだりするのをやめよう」と思わせ、対象者/物から霊の存在を消します。除霊に比べるとかなり平和的なやり方です。

一般的に、除霊より浄霊の方が優れていると言われがちですが、これは一長一短です。というより、ケースバイケースと言えるでしょう。もちろん、全ての悪霊を浄霊できればそれに越したことはないのですが、例えば恨みの念が強すぎる霊、また動物霊など、理屈や道理が通じない霊も少なからず存在しますし、そういう霊は人に害をなしやすいものです。また精霊のような存在になると、そもそも不浄ではないので、成仏は不可能です。こういった場合は、除霊するしかありません。

浄霊は高度な霊能力

除霊は霊を追い払うだけなので根本的な解決にはありません。追い払った霊はまた別の誰かに憑いて悪さをすることもありますし、一度追い払ってもまた戻ってくることもあります。浄霊は霊を成仏させるので根本的な解決になります。その代わり霊と根気強く対話をすることになりますので、とてつもない霊力と気力を消費します。また霊能者としてだけでなく、人として精神面での円熟も求められます。

例え話で説明すると・・・

あなたがアパートの管理人で困った入居者がいるとして

その方を無理やり追い出すのが「除霊」
交渉して出て行ってもらうのが「浄霊」

・・・と考えて問題ないでしょう。