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書物占いの簡単な歴史とやり方

書物をもちいた占いは、英語でビブリオマンシー（Bibliomancy）といい、古くから行なわれてきました。最も多く使用されてきた書物は何かというと、聖書です（まあ、世界一のベストセラーなので当然といえば当然ですが）。その最も古い例の1つとして、4世紀～5世紀のキリスト教神学者アウグスティヌスが聖書で書物占いを行なったと言われています。6世紀に入ると、聖書による書物占いが広まりすぎてしまったため、そのことを危惧したキリスト教の教父が書物占いに反対する布告を出したほどでした。

一方、日本でこの書物占いに該当するのは、おみくじだと思います。中でも短歌や文章が記されているおみくじは吉凶だけではなく、記載されている言葉の中に、現況に対するヒントが含まれていることが少なくありません。
また、中国における代表的な書物占いとしては易経が挙げられると思います。筮竹などによって偶然に導き出された卦を基に、該当する箇所を開いて哲学的な文章を読むというスタイルは、書物占いととてもよく似ているからです。

書物占いのやり方は、実にシンプルです。
①最初に本を選びます。特にこういう種類の本でないといけないという決まりはありませんが、書物占い用の本も出ているので、まずはそちらで試してみるのもいいかと思います。
②次に質問を考えます。平常心になって、何かしら質問を想い浮かべてください。そして占いを行なう前に、何度かその質問を実際に口に出してみるのがいいでしょう。
③本が自然と開くのを待つか、もしくはご自分でどこか気になるページを開いてください。この際に大事なのは、余計な事柄に気を取られないこと。質問だけに意識を集中させて本のページを開いてください。
④ページを開いた時に最初に目に留まった文章、もしくは目を閉じたまま本を開いて、そのページ上で無作為に指差した箇所にあった文章が、あなたの質問に対する答えの暗示となります。　
⑤選んだ文章についてどのような解釈を行なうかは、あなたの自由です。
事前に考えた質問にピタリ当てはまるような文章が選ばれることもありますが、もしそうでなかった場合は、イメージをはたらかせて解釈の糸口を見つけてください。
②の質問を考える際に集中していた人ほど、答えが得やすいとも言われています。

本の選び方について

書物占いを行なう際の本選びですが、実用書のようなものよりは、メッセージ性のある内容の本、
自分なりに想像力を膨らませられる本の方が良いです。
たとえば、詩集や哲学書、古典的な文学作品（名作小説とか）などはうってつけだと思います。
言ってみれば、本を選ぶ段階から書物占いは始まっているのです。
といってもあくまで占いですから、長い時間かけてあれやこれや本選びを行なうよりは、
自宅の本棚や図書館などの書棚を見て、直感的に惹かれた本を選択する方が良いと言えます。